書評依頼 「幸福の資本論」（著者：橘玲）
冒頭、「あなたがいまここに存在することがひとつの奇跡」という言葉。
僕は、その通りだと思います。
しかし、その言葉のあとに、
「いえこれば、哲学や宗教、あやしげなスピリチュアルの話ではありません。」
というくだりで萎えました。
哲学や宗教、スピリチュアルだとして、それの何が悪いのか、と思いました。
そのあとにまた
「いまの時代の日本に生まれたということが最大の幸運である」という言葉が。
これもまた、その通りだと僕は思います。
そのあとにまた、
こんなことを言うと「あちこちから批判が聞こえてきそう」という言い訳をして、
また萎えました。
冒頭、この著者の価値観、人間性や屈折さ、非素直さを感じてしまいました。
この人物の、人間としての、つまらなさを感じた。
（型にはまった）こんな人物が、幸福について語れるのだろうか、
そう思いながら、ページをめくるスタートとなりました。
自分的に、氣になったところを綴ります。
P35
女性の側に「身体を売る」ことへの抵抗がなくなって、
風俗志望者が激増し「セックスのデフレ化」が進んでるという記事は氣になりました。
これが事実だとすれば、
考えさせられるものがありますし、
僕は職業に貴賤は無いという考え方なので、
僕が政策に掲げる
「風俗業を社会的に認められる胸を張れる職業にするという事」を
いち早く実現しなければな、という思いを感じました。
僕は、風俗業を、
貧しさから身体を売るような職業にしたくありません。
ですので、総量規制はもちろんのこと、
蔑まされる事のない業界にし、
そして世界的なポルノスター排出さえ考えています僕は。
詳しくはこちら。
【性風俗産業の社会的地位向上】
P42
この著者いわく、
金融資本、人的資本、社会資本のうち、
2つの資本を持つことができれば、
人生は安定すると言います。
（著者いわく、3つの資本を持つのは、お金と共同体が対立するため不可能）
金融資本とは、（不動産を含めた）財産。
人的資本は、働いてお金を稼ぐ能力。
社会資本は、家族や友だちのネットワークのこと。
P69
お金と幸福に関するシンプルな法則。
１、年収800万円（世帯年収1500万円）までは、収入が増えるほど幸福度は増す。
２、金融資産は1億円までは、資産の額が増えるほど幸福度は増す。
３、収入と資産が一定額を超えると幸福度は変わらなくなる。
P106
日本企業は外国人を幹部にしないらしい。
これが本当であれば、優秀な外国人が日本に入って来ないので、マジでやめてほしい。アホちゃう？
P155
これは俺も同感で、「好きなことやって生きろ。」と思います。
僕はチンコ主義を訴えてますが、敗戦後の日本人は去勢されてます。
敗戦して去勢され、学校教育で去勢され、
出来るだけ目立たず、角が立たないように生きる事を覚えさせられ、
受け身の従属的な人間に矯正されて、日本人は社会に送り込まれます。
こんな人間が社会を良くする事はできないし、
ましてや世界を変革する、導いてくリーダーなど生まれません。
当たり前の話です。
もし、それをぶっ壊せるとしたら、
そういう受け身の連中の「外」にいる規格外の人間しか、打破できないでしょう。
打破するにしても、革命を起こす以上の奇跡的な話です。
P162
弱者の戦略というとランチェスター戦略が有名ですが、
ここでは弱者の3つの戦略が述べられてます。
１、小さな土俵で勝負する。
２、複雑さを味方につける。
３、変化を好む。
弱者はパイオニア（開拓者）であります。と書かれていましたが、
まさに俺様の事だなと思いました。まぁ俺様は強者だけどもな。
フリーエージェントの道。
１、好きなことに人的資本のすべてを投入する。
２、好きなことをマネタイズ（ビジネス化）できるニッチを見つける。
３、官僚化した組織との取引から収益を獲得する。
P182
この本の結論なのかな？
私たちは「好きを仕事にする」以外に生き延びることができない。
P244
ジェファーソン高校のセックスの相関図。
単純に、こんなにヤリチンヤリマンが多いのか思いました。。。
隠れてコソコソセックスしてるとしたら、
ほんと人間って不潔で汚い生き物だと思いますね。
P248
不幸は伝染する。幸福も伝染する。病気も伝染する事がある。
俺も、そう思う。
幸せになりたければ、嫌だなぁと思う人を遠ざけ、好きな人の近くに行けばよい。
単純な事だが、こんなシンプルな事が出来てない人が沢山いる。
俺様が幸せなのは、これを徹底してるからだと思う。
ほんとにシンプル。
嫌なら今すぐやめろ。好きならやれ。これだけ。
死にたきゃ死ね。生きたきゃ生きろ。ウジウジグズグズ悩むな。
今すぐ死ぬ氣が無いなら、なら生きろ。
P258
人生の悩みは「健康、金銭、人間関係」と挙げてるけど、浅い。
だからコイツはダメなんだ。人間の誇りや尊厳、ポリシーも加えろ。
P265
「ほんとうの自分」とは、
幼い頃に友だちグループのなかで選び取った「役割＝キャラ」の別の名前です。
と書いてあるが、これについても浅い。
本当の自分なんて、正解があるはずない。
過去の自分も今の自分も本当の自分なのだから。
縦軸だけでなく横軸にしたって、
職場の自分、プライベートな自分、使い分けたりするが、どれも自分だ。
もはや答えなど出るはずもない程、混じり合ってしまっている。
今更、分離できるはずがない。
答えを出してしまえば、それは自己否定に繋がる。
本当の自分とは？は死ぬまで解けない命題である。
その中で、日々、より良い自分を形成していけばいい。
それが本当の自分だ。
幸福の資本論、
つまり、幸せになるためのお金の話という事だと思うが、
あまりパッとしない本だった。
幸福のための本なのか、お金のための本なのか、いずれも中途半端。
大して内容のない本を小難しく理論的にダラダラ綴る本。
幸せは感情や！自分が思い込む事。
マニュアルに自分を、
パズルのように当てはめて、幸せになれるとは限らない。
それで幸せになれるなら、みんな幸せになっているはず。
私の心には刺さらなかった。
